「賢者のポートフォリオ」に登場する用語のうち、金融や経済に関連する用語を解説します

わしが解説してやるぞ
知りたい用語をタップじゃ

ITバブル景気  ITバブル崩壊不況
アジア通貨危機  アジア通貨危機不況
アベノミクス景気  いざなみ景気
エコ景気  円/ドル  欧州経済不況
株価が底堅い  カンフル景気
業種  景気循環  景気敏感
原油価格  公共事業  財務諸表
市況  証券取引所  成熟した産業
相関関係  損益計算書  貸借対照表
バブル景気  バブル崩壊不況  必需
ファンダメンタルズ  リーマン不況

ITバブル景気

1999年1月の谷から2000年11月の山までの景気拡大期のことじゃ

米国では、1990年代前期から2000年代初期にかけて、インターネット関連企業の実需投資や株式投資が異常に高まるITバブルが発生しておった

その影響を受けて、日本でも新興・既存の通信・携帯電話関連株やコンピュータ関連株が上り、景気を刺激したのじゃな

株式市場の上昇は2000年2月頃までと長続きせず、その後は下落基調に転じておる

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ITバブル崩壊不況

2000年11月の山から2002年1月の谷までの景気後退期のことじゃ

米国の「ITバブル」が2001年に弾け、その株価下落が世界中に広がる中、2001年9月に同時多発テロ、どう10月に米国大型企業の不正会計問題が勃発した時期じゃな

日本の「IT景気」が産業全般を押し上げるほどの力強さがなかったこともあり、この期の景気後退は14か月と短い期間に止まっておる

株式市場は下落基調で推移し、特にIT系企業の多い「成長株」の下落が大きかったようじゃの

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アジア通貨危機

1997年7月のタイの通貨危機が始まりじゃ  この頃、東アジア諸国は「東アジアの奇跡」と呼ばれるほど高い成長を続けておった

ドルと自国通貨を固定するドル・ペッグ制の下で、この地域には海外から豊富な投資資金が流入していたのが背景じゃな

1995年以降米国は「強いドル」政策を取り始め、これに連動してタイもバーツ高になり、輸出が伸び悩むことになったのじゃ

ヘッジファンドによる通貨の大規模な空売りに耐えきれず変動相場制に移行したタイ・バーツは急落し、米ドル建て資金の返済危機に陥ったというのが経緯じゃな

通貨危機はタイに止まらず、インドネシア、韓国、マレーシアなどに広がり、アジア通貨危機と呼ばれるようになったのじゃ

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アジア通貨危機不況

1997年6月の山から1999年1月の谷までの景気後退期のことじゃ

1997年夏にタイが通貨危機に陥り、それがインドネシア、韓国などを含めたアジア通貨危機に発展したのじゃ

これに政府の緊縮財政政策と消費税増税などが重なり、バブル崩壊の後遺症に苦しむ金融機関の経営破綻が顕在化した時期じゃな

通貨不安はアジアに留まらず、1998年8月にはロシアにまで及んでおる

株式市場は、1998年10月頃まで下落を続けたが、そこで一旦悪材料出尽くしとみたのか、上昇に転じておる

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アベノミクス景気

2012年12月の谷から2019年現在も続く景気拡大期のことじゃ

第2次安倍内閣の一連の経済政策の通称である「アベノミクス」にちなんで命名された景気じゃな

アベノミクスは「大胆な金融緩和」、「機動的な財政運営」、「民間投資を喚起する成長戦略」の3本の矢で始まったな

2012年8月頃から始まった株式市場の上昇は、2016年2月の中国株の大幅下落、同年4月の熊本地震の頃に一時的な下げを見せたが、その後2018年9月頃まで大幅な上昇を続けたのじゃ

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いざなみ景気

2002年2月の谷から2008年2月の山までの73か月の長期間にわたり続いた景気の拡大期のことじゃ

大手銀行への公的資金注入で不良債権問題が解消に向かい、2001年からのゼロ金利政策、実質的な円安の中で輸出関連企業を中心に設備投資が拡大したのじゃ

株式市場は、イラク戦争があった2003年3月頃をボトムに、大幅な上昇に転じておる

しかし、2007年8月に米国で住宅ローン問題が表面化し、その頃から日本の株式市場も下落し始めることになるのじゃ

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エコ景気

2009年3月を谷に2012年3月の山まで3年間続いた景気拡大期のことじゃ

リーマン不況を克服するために政府は2009年に大型経済対策を打ち出し、家電エコポイント、エコカー減税などを実行したのじゃな           アジア新興国への輸出が拡大したこともあり、景気は持ち直して行ったのじゃ

しかし、景気は拡大基調にはあったものの、2009年10月からの欧州債務危機、2011年3月の東日本大震災もあり、この間の株式市場は一進一退を繰り返しておる

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円/ドル

外国通貨と円の交換比率を示すのが為替レートで、日々刻々と変化するな

その最も代表的なものがドル・円レートで、1ドル=100円という形で表すのじゃ

「円」の金額が1ドル=90円などと、比較時点より小さくなることを円高、反対に1ドル=110円などと大きくなることを円安というのじゃ

「賢者のポートフォリオ」は国内の株式に投資するのだから「為替レート」は関係ない、などと思ったら大間違いじゃぞ

外国から原材料や割安品を輸入する企業、付加価値の高い製品を輸出する企業など、日本の産業界は「為替レート」の変化が業績に影響する企業で溢れておる

輸出入は米国ドルを介して行われることが多いから、特に「円/ドルの為替レート」が大きく動く時には要注意じゃ

基本的には「円安時は輸出企業」、「円高時は輸入企業」が有利と覚えておけば良かろう

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欧州経済不況

2012年4月の山から同年11月の谷までの8か月ほどの景気後退期のことじゃ

2009年10月にギリシャの国家財政粉飾の発覚は、ギリシャのみならず、欧州の他の国の財政赤字や金融危機に連鎖し、2013年頃まで尾を引いたのじゃ

国内では、エコカー政策の効果が一巡し、そこに輸出が大幅に減少したという状況じゃった

株式市場は期中にやや下げたが、ほぼ元の水準にまで戻り、大きな変動はなかったな

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株価が底堅い

全体が下げ相場の中にあって、特定の業種や銘柄の株価の下げが少ないさまをいうのじゃ

株価が底堅い株式には、そもそも景気変動による業績のブレが小さい「必需型」の業種の銘柄が挙げられるな

また、経済が不況になると大型化する「公共事業」を取り扱う「建設」の銘柄もそうした傾向があるな

株価が底堅いということは「リスク」が小さいということじゃが、株価上昇時に置いて行かれるという覚悟も必要じゃ

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カンフル景気

1993年11月の谷から1997年5月の山にかけての景気拡大期のことじゃ

政府がカンフル剤注入政策(景気回復政策)により一時的に回復させた景気であるため、「カンフル景気」と呼ばれておるな

政府は経済対策として相次いで大型の公共事業を実施し、日銀も公定歩合を引き下げて民間投資を喚起したのじゃ

株式市場は、1995年1月の阪神淡路大震災により一時下落したが、その後回復し、1996年6月頃まで上昇しておる

しかし、大幅な原油高、消費税引き上げなどの悪材料があって、株式市場はそこから下落に転じたのじゃな

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業種

会社は、その事業の種類によって特定の業種分類されるのが一般的じゃ

同じ業種に属する会社の業績は、経済環境などが変化する際に同じような影響を受ける傾向があるので、株価も似たような動きをすることが多いな

株式の銘柄選びをする際には、まず各銘柄の業種を確認し、想定される経済環境がその業種の業績にどのような影響を及ぼすか想像することが大切じゃ

例えば、輸入が多い業種と輸出が多い業種を見た場合、それらの業種は為替が大きく変動した際に業績が逆方向に振れる可能性がある

そういうことを考えながら銘柄を選ぶことが肝要じゃ

このゲームでは、株式の業種を24に分類しておる。少しずつ慣れて行くとよいぞ

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景気循環

拡大局面と後退局面に分けた景気の移り変わりを景気循環というのじゃ

景気というのは生産、在庫、投資、雇用、消費、企業経営、金融、物価、サービスのすべてを含んだ総合的な経済の指標じゃ

日本では、景気の谷から山を「○○景気」、山から谷を「○○不況」と名付けておるが、実態としては、山の前後が「好況」、谷の前後が「不況」じゃ

株式市場の上昇や下落は景気の先行きを示す「先行系列」となっておる

「景気が良くなったから株価が上がる」ではなくて、「株価が上がったから景気が良くなった」と考えるのじゃ

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景気敏感

このゲームで「景気敏感」とは、業種や企業の業績や株価が景気の変化に敏感なさまをいうのじゃ

「景気敏感」な株式の値動きは、政府の公式な景気判断の変化よりも早く、その先行指標となっている株式相場や商品市況と連動する度合いが大きいな

事業で原材料または製品としている素材が商品取引市場で取引されているような業種は特に「市況産業」と呼ばれ、その株価は商品市況に非常に敏感じゃ

このゲームでは「素材」、「化学」、「鉄鋼」、「非鉄金属」などの業種が「市況産業」に相当するな

「市況産業」に加えて、株式市場全体の動きに特に敏感な株式、すなわち「証券」、「不動産」などの株式は「景気敏感株」とも言われるぞ

経済環境に大きな変化の兆しが見られる時は、「景気敏感株」のリスクにも注意が必要じゃ

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原油価格

原油価格とは、原油を取引する際の価格のことじゃな

「賢者のポートフォリオ」では、ステージ宣言における「市況関連データ」として、原油の取引価格の変化を挙げておる

日本は原油を輸入して製品の製造や輸送の際のエネルギーに使っておるから、原油価格が変動すると影響を受ける産業が多いのじゃ

24業種分類でいうと、「運輸・物流」、「電力・ガス」、「輸送機器」などが原油高に弱く、「エネルギー・資源」、「卸売」といった業種が原油高に強いな

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公共事業

かつては公共事業は景気浮揚を狙った政府の経済対策の柱じゃった

高度成長期やバブル崩壊からの景気対策期には膨大が政府予算がつぎ込まれ、それらが今や老朽化対策が必要なインフラになろうとしている

要するに公共事業はなくならないということじゃ

「建設」の中でも、公共事業を取り扱う企業の株価は市況が悪化しても底堅いぞ

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財務諸表

企業の財務内容や経営成績が掲載されている資料のことじゃ    株式投資をするのであれば、貸借対照表と損益計算書は知っておきたいな

それまで「チャート分析」が主流だった株式の分析に、財務諸表に基づく「証券分析」が提唱されるという革新が起こったのは約85年前じゃった

この「証券分析」に、もう一つの革新である現代投資理論を融合させた株式分析の指標が「賢者のポートフォリオ」で利用可能な12の投資指標じゃ

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市況

「市況」とは、一般に「市場の景気」をいうな

このゲームで「市況」といえば、もちろん「株式市場の景気」のことじゃ

株式相場が上昇基調にある状態を「市況の改善」、下降基調にある状態を「市況の悪化」ということにしておる

「市況の改善」、「市況の悪化」は、景気循環に先行して発生することが多いな    蛇足じゃが「好況」「不況」というのは経済の状況のことじゃ
やや乱暴じゃが、「市況改善」「好況」「市況悪化」「不況」と進むとイメージしておくと良いぞ

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証券取引所

証券取引所は株式が売買される場所じゃが、そこを直接訪ねても株式は売ってはもらえんぞ

株式を買うには、まず証券会社で株式を取引する口座を開設することから始める必要がある

株式の売買注文は、まず証券会社が受け付け、それが証券取引所に送られ、そこで売り注文と買い注文が双方が納得する株価でマッチングされて取引が成立するのが原則じゃ

証券会社が買い手や売り手となって顧客と直接取引する例外的なサービスもあるが、今はそういうものがあるということだけ頭の隅に置いておけば十分じゃ

各銘柄についてその日の最後に成立した取引価格(株価)を「終り値」というが、このゲームでは東京証券取引所で取引された実際の終り値を使っておるぞ

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成熟した産業

製品や市場には「導入期」、「成長期」、「成熟期」、「衰退期」という「ライフサイクル」があるとされておる

成熟期にある業種では、産業製品が市場に普及し、市場全体の成長性が鈍る傾向にあるな

しかし「成長株」はそうした産業にも潜んでいるぞ。イノベーションが起こるのは新興産業だけとは限らんのじゃ

「賢者のポートフォリオ」で1回のプレイに現れる銘柄は12銘柄だけじゃ。それぞれの銘柄の業種内の順位にも注意して見るがいい

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相関関係

2つの資産や銘柄のリターンを見た時に、一方が大きい時に他方も大きい時は正の相関関係、一方が大きい時に他方が小さい時は負の相関関係にあるというな

ポートフォリオのリスクは、それを構成する銘柄間に強い正の相関関係がある場合に大きくなるのじゃ

「賢者のポートフォリオ」の課題は銘柄数を5銘柄に絞ったポートフォリオ作りだから、銘柄間の相関関係を想像するのはそう大変でもあるまい

もし相関関係が強そうな銘柄の対を見つけたら、その一つを別の銘柄に変更すれば良いぞ

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損益計算書

損益計算書は、会社の一会計期間における経営成績を示す決算書じゃ

その会社が「どれだけの利益を上げたか?」がわかるので、会社の「収益性」の分析に役立つのじゃ

「賢者のポートフォリオ」の12の投資指標には、その企業の損益計算書に基づくものが多いぞ

「売上高成長率」、「経常増益率」、「ROE」は、損益計算書の「売上高」、「経常利益」、「当期利益」を使って算出した指標じゃ

以上、いずれの指標も、「賢者のポートフォリオ」では各時点の実際の損益計算書から抽出したデータを使って算出しておる

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貸借対照表

貸借対照表は、企業のある一定時点における財政状態を示すもので、バランスシートとも呼ばれるな

「賢者のポートフォリオ」の12の投資指標には、その企業の貸借対照表に基づくものが多いぞ

「総資産成長率」と「自己資本比率」は貸借対照表からデータを取った指標じゃ

また「ROE」と「PBR」も貸借対照表から抽出した「純資産」を使った指標じゃ

以上、いずれの指標も、「賢者のポートフォリオ」では各時点の実際の貸借対照表から抽出したデータを使って算出しておる

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バブル景気

水中では空気の泡が下から上に向かってブクブクと登るであろう

あれをバブルというのじゃ

経済では、株価や地価などの資産価格が経済の基礎的な条件(ファンダメンタルズ)から大きく乖離して上昇することを言うのじゃよ

日本では1980年代後半の資産価値(株価や地価)の急上昇が景気を刺激し、1986年11月の谷から「バブル景気」の拡大局面にはいったとされておる

日経平均株価は、1984年の年初に1万円台、1987年1月末には2万円を突破、1989年末には3万8千円を超え、5年で3.9倍じゃ

バブル景気時に特に株価を上げたのは「小型株」と「割安株」じゃったが、1989年12月のピークから最も急激に値を下げたのもこれらじゃった

その後「バブル景気」は1991年2月の山で終焉し、後退期の「第一次平成不況」にはいったのじゃ

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バブル崩壊不況

1991年3月の山から1993年10月の谷までの32か月間の景気後退期のことじゃ

経済成長率は、91年度は2.2%、92年度は1.1%、93年度はマイナス1.0%と、バブル期の5?6%から大きく減速した時期じゃ

株式市場は1992年7月頃まで下落傾向に推移したが、その後は政府の大型経済対策を好感して上昇に転じておる

ちなみに、景気循環で「○○不況」というのは経済全体が後退期にあった時期をいうのじゃ

株式市場の動きは景気循環の先行指標だから、「○○不況」の終盤期には上昇することが多いな

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必需

「必需品」、「必需サービス」、「必需型業種」などという使い方をする言葉じゃ    生活に欠かせない物やサービス、それを扱う業種のことじゃな

必需型の業種や企業の株式は、景気や株式市場の動向に振り回されることが少ないという特徴を持っておる

業種で言えば、「医薬品」、「食品」、「電力・ガス」、「小売」などが挙げられるな  先行きのリスクが大きいと思われる投資環境では「必需」という言葉を思い出すのじゃな   

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ファンダメンタルズ

ファンダメンタルズとは、国や企業などの経済状態などを表す指標のことで、「経済の基礎的条件」と言われるな

国や地域の場合は、経済成長率、物価上昇率、財政収支などを指すのじゃ

企業の場合は、売上高や利益といった業績や資産や負債などの財務状況がファンダメンタルズとなるな

ファンダメンタルズに基づくその企業の1株当たりの価値は株価と一致するとは限らん

しかし、長い期間の平均的な株価水準は企業のファンダメンタルズと大きくは乖離しないと考えられておる

「割安株」を見分ける基本的な考え方じゃな

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リーマン不況

この時、景気は2008年2月を山に後退を始め、2009年3月の谷まで後退が続いたのじゃ

2008年9月の大手投資銀行リーマンブラザーズの破綻が引き金になり、世界は「100年に一度」の経済危機に見舞われたのじゃな

世界的な景気悪化による外需減退で、日本の輸出産業も急激に業績を落として行ったのじゃ

2007年に始まった株価の下落は、リーマンショックでさらに下落速度を速め、2009年2月頃まで続いたのじゃ

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